そもそも海とプールとで何が違うのか
水泳は何もプールだけが活動範囲ではありません。
海での水泳、つまりオーシャンスイムも立派な水泳なのです。
さっそくカテゴリーテーマである
『そもそも海とプールとで何が違うのか』
というところですが、、、
同じでしょ?水温とかは冷たいかもだけど。
波とか?流れもあるかも。
足がつかないってのも怖いね。
いくつか思いつくと思います。
海とプールとで一番違うのはやはり
環境です。
プールは水温・室温・水質などが管理されており、コースロープによって多少他のコースからの流れも軽減されます。
あと基本的に大人であれば足がつくように設計されているので、安心感もあります。
プールガードもいますしね。
次は海(オーシャン)の場合を考えてみると
海は波があり、カレントと呼ばれる水流も発生します。
水質もプールに比べると視界が悪いところがほとんどでしょう。
気温・水温に関しても、日によって違い、泳力に大きな影響を及ぼします。
危険性も多く、足がつかない、そして毒をもつ海辺の生き物もいます。
さて、海が危険なことばかり上げてきましたが、この危険性も上手く付き合えれば自分にとってプラスになることもあります。
それは波・カレント(水流)です。
海は潮の満ち引きや地形によって波が大きくなったり、水流が左右に流れたり、沖に流れたり、砂浜側に戻ってきたりします。
プールとは違い、自然の影響を良くも悪くも受けるのがオーシャンスイムです。
プールは1軸、オーシャンは2軸
プールでの泳ぎで最も重要視されるのは
水の抵抗です。
どの泳ぎも極力自分の泳ぎから水の抵抗を無くして泳ぐのが競泳の極意です。
クロールに関していえば、主に中・長距離になりますが、いわゆる身体の中心に軸を1本もって泳ぐと効率的に泳げるようになります。
しかし、オーシャンスイムで最も大事なのは
まっすぐ泳ぐことです。
プールでもまっすぐ泳ぐのはタイム縮めるのに重要じゃないの?
確かにその通りですが、プールはコースロープがあり、25mもしくは50mという終わりがあります。
しかし海は終わりがなく、コースロープもありません。
レースではまっすぐ泳ぐことが勝つことへの絶対条件なのです。
ではまっすぐ泳ぐためにはどうしたらいいのか。
皆さんはプールで泳ぐときに何を意識していますか?
床のタイルかな
コースロープとか
ゴールを見ながらとか感覚です。
残念ながら海にはどれもありません。
オーシャンスイムでは自分で目標を見つけ、何回もそれを確認しながら泳ぐ必要があります。
その目標とは先導する船だったり、砂浜の建物だったり、海に浮かぶブイだったり、同じレースに出てる選手だったり様々ですが
必ず顔を前に出して確認する必要があります。
そのためにオーシャンスイムでは
2軸クロール
が有効とされています。
1軸クロールは身体の中心に1本軸を作るのに対して
2軸クロールは両肩からそれぞれ1本軸を作って泳ぎます。
ポイントは水に対しての身体の接地面積です。。
接地面積が多い方が体は浮きやすいのです。
また定期的にくる波を超えやすいというのもあります。
波を超えるのもそうですが、波に乗るのも同じで、有効です。
プールではヘッドアップクロールの練習でよく練習できるので、挑戦してみてください。
オーシャンスイムはプールでの成績と関係ない??
前項でも記載したようにそもそも泳ぎ方の考え方から違います。
また自然の影響を大きく受けるので、一概に選手の能力だけでは判断ができません。
自然の影響とは・・・
- 砂浜の様子(傾斜やくぼみ、やわらかさ)
- スタート地点の並び
- 波
- 風
- 流れ
- 水温
- 目標の有無 etc
ですが、まったく関係ないとは言えません。
そもそも基礎能力が違うので。
ただオーシャンスイム5年の選手と競泳10年の選手が海で競争したら、おそらくオーシャンスイム5年の選手が勝つでしょう。
それぐらいに対する経験値がパフォーマンスに影響してきます。
あとは得意種目の差です。
オーシャンスイムで背泳ぎやバタフライをする選手はいません。
間違いなくクロールが選択されます。
経験上ですが、競泳時代平泳ぎが得意だった選手はオーシャンスイムでは苦労するでしょう。
あくまで主観ですが。
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