水中だから大丈夫!は勘違い。水泳もケガをするスポーツ。
生活習慣病や様々なスポーツのリハビリとして取り上げられるのは水泳や水中運動。
浮力や水流を利用して、身体に負担をかけずに心肺機能や筋力アップをすることができるのが水の中の特性の一つです。
しかし身体を酷使してパフォーマンスを上げる競泳選手にケガはつきもの。
あくまで”競泳選手”というアスリート基準での視点なので、ダイエットや運動不足解消といったような水泳や水中運動でのけがは少ないのでご安心を。
競泳選手で多いけがはダントツで〇〇〇!
競泳は通常の野球や陸上といった陸で行うスポーツに比べて、骨折や外傷といった外的要因からのケガは非常に少ない。
もっとも多いのは
オーバートレーニングによるケガ
です。
オーバートレーニングによるけがも様々あるが、競泳で多いのは日々の練習の積み重ねによる、慢性的なケガが一番多い。
例えば・・・
☆腰痛
☆肩インピンジメント症候群(野球に多い肩の骨の傷害)
☆オスグット(成長痛) など
中でも腰痛が群を抜いて多い。
他の記事にも紹介しているが、通常の4泳法では腰を酷使するような場面は水泳にはない。
しかし競泳選手のような0.1秒単位での速さを求める泳ぎでは身体に無理な負荷をかける必要がある。
腰は身体の中でも障害が多く発生しやすい部位の一つで、腰痛になる原因もオーバートレーニングをはじめ、数多くある。
ケガを予防するための対策とリハビリ
アスリートのトレーニングはケガと隣り合わせである。「ケガをしないトレーニング」よりも「ケガに耐えうる身体づくり」と「ケガ後のリハビリ」の対策を考える方が有意義である。
まず腰痛になりうる理由は大きく分けて3つ!
1つ目・・・
腹筋と背筋のバランス
腹筋が割れるとかっこいいし、腹筋トレーニングはやると充実感でたくさんやるイメージだが、背筋も忘れてはいけない。加えてプランクなどの体幹トレーニングも同時にやるとより効率がいい。
2つ目・・・
大腿四頭筋とハムストリングスの筋力
簡単にいうと太もも周り筋力です。太ももの筋肉は人間で一番大きな筋肉です。単純に水泳でも大事な筋力ですが、競泳でつく筋肉とけが予防でつける筋肉は違うのでしっかり陸上トレーニングでつける必要があります。
3つ目・・・
大腿四頭筋とハムストリングスの柔軟性
柔軟性は足にかかわらずどの部位でも重要ですが、子供のころは筋力トレーニングよりも柔軟性を重視して、水泳に必要な筋力は練習でつけるのが理想です。
筋トレや柔軟に加えて、ウォーミングアップやクールダウンも当然重要です。急に練習をしたりすると疲労がたまりやすくなりますし、突発的なケガにつながります。また適切なクールダウンをしないと、トレーニングの効果に影響がでますし、疲労がたまりやすい身体になります。
続いてリハビリに関しては
痛みが出ているうちは安静
しかし
傷害部位以外はしっかりトレーニング
これがリハビリの基本です。
ケガをしているからといってまったくトレーニングをしないのはNGです。
リハビリの最高目標は
ケガ前よりも高いパフォーマンスで復帰
です
非常に難しいことですが、最低でもケガ前と同じパフォーマンス復帰は目指したいところです。
体力や筋力を下げることは避けたいところです。
その他意外と多い傷害
始めにあげた
☆肩のインピンジメント症候群
骨と骨がぶつかって起こる傷害ですが、どの泳ぎでも腕を回すので、肩の柔軟性・肩甲骨周りのトレーニングが必要になります。
☆膝の傷害
も少なくありません。これは慢性的なものではなく、オスグット(成長痛)やランニングなどによる突発的なケガも競泳選手は気をつけたいところです。ずっと水の中にいるせいか膝にかかる負担が少なく、他のスポーツ選手に比べて一度にかかる膝への負担が大きいので、「体力アップ!」と張り切って急にランニングをしだすと、ケガに繋がる恐れがあるのでご注意ください。
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